• 活用事例

廃盤になった部品の再現

廃盤になった部品の再現

愛着のあるものや丈夫な製品などは、一部壊れたからと言ってすぐに捨てたり交換したりすることはあまりないのではないのでしょうか。多くの製品は一部壊れたとしても、メーカーに問い合わせその破損した部品を新しいものと交換することで、全体を買い替えることなく使い続けることが可能になっています。

ただ、その商品の販売が行われなくなってからしばらくたつと、その部品の流通も止まり入手することが困難になります。各メーカーの内部ルールによるのですが、通常7~8年ほどで部品の供給はストップするといわれています。

そういった状況に対して、弊社で行っている三次元計測および3Dデータ作成、3Dプリントの技術を駆使することによって、ユニークな部品も再現することが可能で、不必要な出費を抑える一つのソリューションになると考えています。


今回マンションの管理をされている方からのご相談で、すでに廃盤になっている部品の再現を依頼されました。

問題の部品はシステムキッチンの一部で、引き出しのストッパーなのですが、経年による劣化で引き出しが滑り出してしまうという不具合が出ている状態でした。

メーカーに問い合わせたところ、その部品はすでに廃盤になっており、入手が不可能な状態になっているため、システムキッチン全体の交換を検討されていたのですが、マンション全体のシステムキッチンの交換となると非常に大きな費用が掛かります。そこで、その不具合の出ている部品の再現が可能かご相談いただきました。

まだ状態の良い部品を送っていただき、その部品をもとに三次元計測を行い3Dデータ化しました。

その後、必要な強度や精度などを確認させていただき、3Dプリンタによる出力を行い、必要な部品を再現しました。

実際に使ってみていただいたのですが、不具合もない状態で、システムキッチン交換の費用を削減することが可能になりました。

 

なお、その部品の再現にかかった日数としては、データ作成に3日、用件のすり合わせ含め出力に1週間ほどいただきました。

もし同様の事例でお困りの方がいらっしゃいましたら、ぜひご相談ください。

全体を交換する必要なく、一部の部品交換のみで不具合を解消することができ、結果として大きな費用削減が可能になるかもしれません。